アメリカ研修旅行第一日目

仙台駅９時０７分発「スーパーやまびこ４号」に乗車、大きなスーツケースをデッキのスーツケース収容ボックスに置いて、かなりの混雑であるがどうにか椅子に座ることが出来る。初めての海外であるアメリカへの希望と自主研修時の言葉の不安（私は英語が話せない）を持ちながらの出発である。大宮駅到着の直前の事であるが「スーパーやまびこ４号」が非常ブレーキによる突然の停車。大宮駅新幹線ホームで乗客がホームから転落したとの車内放送、このため東京駅には１２分遅れで到着となる。東京駅で成田空港行きの特急「成田エクスプレス」に１３分間で乗り換える予定であったが、僅か１分間の乗り換え時間となったため、目的の列車には間に合わず最初からトラブルとなる。成田空港１２時到着の予定が大幅に遅れて１３時過ぎに到着する。時間的な余裕をもって出発しているので、特に集合時間に遅れるなどの問題はなかったが、重いスーツケースを引きずりながら集合場所の確認。荷物を一時預かり所に預けて、１３時半頃に遅くなった昼食を空港内レストラン街のそば屋で未練がましく日本食のうどんを食べる。

成田空港、第１ターミナル、４Ｆカウンター前、１４時３０分集合。空港会議室で研修団の最終事前研修と結団式を行う。その後、出国審査も済ませていざ出発となったが、空港の搭乗口においていきなり日本人の係員から「ボーディング・パス・プリーズ？」、何だぁ。出発は日本の空港であり英語は関係ないと甘く考えていたのが早速の戸惑い、何を言われているのか試行錯誤、その場をしのぎ飛行機までの連絡バス内で"虎の巻"を確認するとなんと「搭乗券を拝見します」である、いや～恥ずかしい。

ユナテット航空「ＵＡ８００便」に搭乗、アメリカへ向けて出発。成田空港～ニューヨーク・ケネディ空港間は、機内食サービスが中間の簡単な食事を含め合計３回のサービスである。ほかにも「ビァ・プリーズ」「カフェ・プリーズ」「コーク・プリーズ」などで次々に飲物を注文、飲み物は飲み放題のサービスで食っては寝、飲んでは寝の１２時間の旅である。座席はエコノミークラスのためかなり狭いが、乗務員のサービスも良く、飛行機の大きな揺れもなく快適な空の旅となる。成田空港離陸直後から機内は映画上映もあるため窓のブラインドは閉めた状態で、シートベルトサインランプ等が点灯している程度でかなり暗く夜光便扱いである。ケネディ空港到着２～３時間位前の事であるが、機内最後部にある窓のブラインドを服で覆いながら光が室内に入らないようにして、ブラインドを開けて下の方を見ると自分の乗っている機影が雲海に映り、その周りに虹が発生している情景を発見する。直ぐ席に戻りカバンからデジカメを出して、機影を写すため再度見に行ったときには、機体の方向が変わったのか雲海の機影はなくなっている。残念。また、この頃、五大湖らしい大きな湖を見る事が出来る。

ほぼ予定どおりニューヨーク・ケネディ空港へ到着。私の時計は１１月１７日（金）午前５時３０分であるが、１４時間遅らせて現地時間の１１月１６日（木）の１５時３０分に合わせる。入国審査で聞かれた場合の英語によるいくつかの回答を覚えて臨んだが、入国審査及び税関検査ともあらかじめ記入しておいたカードとパスポートを提示する程度で難なく通過する事が出来る。空港からホテルまでバスで移動、交通大渋滞及び橋桁などの壁面の落書きはどちらが先かわからないが日本と同じである。３０～４０分走った頃、遠くにマンハッタンの超高層ビル群が見えて来る。イースト川を渡り、交通渋滞の中を無事、高級感のあふれるグランド・ハイアット・ホテルへ１７時頃に到着する。

一人でのアメリカでの体験として、まずホテルのセーフティボックスを使用する事にする（日本のホテルのように客室に金庫などはない）。まず、フロントで「セーフティ・ボックス・プリーズ」と声をかけてから、案内されセーフティボックス室に一人で入る。窓口越しに片言の英語と手まねでなんとか、乗車証、社員証明書とアメリカでは使えない日本「円」を預け目的を達成する。それから日本の自宅へ電話する事にして、「ホーンカード」の購入と電話のかけ方に挑戦。比較的簡単にホテルロビーの公衆電話から自宅へ電話をかける事が出来る。「ＡＴ＆Ｔ」の電話機でのかけ方を紹介します。（２０００年の時の方法で現在は分かりません）

ホテルのレストランでの夕食であるが、機内食で済んでいたので簡単に準備したとの事だが、野菜サラダがたっぷり、サーモンステーキも日本での定食で出る切身の３倍以上あると思われる大きさ、デザートのチーズケーキも大きく食べ残す事になる。ガイド・ブックなどであらかじめ予備知識はあったものの、体験して本当にアメリカの食事の量が多いことにびっくりする。