アメリカ研修旅行第六日目

午前５時前に起床、スーツ・ケース等の荷物整理をして朝食を済ませる。今日は西海岸の都市サンフランシスコへの移動日である。ホテルを７時００分にバスが出発、高速道路を利用してワシントン・ダレス空港へ向かう。高速道路は片側４車線のうち外側の２車線は途中のインター・チェンジで出入りが出来るが、内側２車線はワシントンＤＣとダレス空港間専用レーンとなっており、ワシントンで内側の２車線に入るとダレス空港まで高速道路を出る事が出来ないそうである。

ダレス空港に到着したときの珍しいケースのトラブルを紹介する。ダレス空港でパスポートが必要になるかも知れないので、準備しておくように事務局よりバスの中で案内があり、スーツ・ケースに保管していた私達の班メンバーの１人が、バスから降ろしたスーツ・ケースを開けようとした時の事である。キー式の錠を開錠して、次に番号錠の３桁の番号を合わせてもケースが開かないトラブルが発生する。本人の話では重さも軽くなっているとの事で、何処かでスーツ・ケースを一旦開けられ、価値のあるものを抜いた後に設定番号を変更したのではないかとか、バスの振動でロック・ピンが外れて設定番号が変わってしまったのではなど話になり錠を壊す事になる。その時、別の班の人が「私のスーツ・ケースをどうするのですか」と言ってくる。ようするに慌てていたため、同じ形と色をした他人のスーツ・ケースを勘違いして開けようとしていたのである。ちなみに、この二人のスーツ・ケースは同一メーカー、同一形式及び同色のシルバーで、捻回式錠用のキーの(刻印)番号も同じであった。

「ＵＡ８０５便」（ユナイテット航空）でサンフランシスコ空港へ向けて、ワシントンＤＣ・ダレス空港を９時００分にティク・オフ、約５時間３０分のフライトである。飛行中、地上を飛行機の窓から眺めていたが、離陸後、３時間位は１～３km四方単位（飛行機がこの区間を通過時間で計算）で整備された農地と見られる平地が延々と続くのである。途中からは銀世界に覆われ、また、西海岸に近くなってからは山岳地帯となったが、それにしてもアメリカの土地の広さばかりでなく、農地などに有効に利用できる土地の広さに改めて驚かされる。参考であるが、地上の銀世界及び雲海は窓から眺めると眩しいばかりでなく紫外線も強いため目が疲れる。私はサングラス付きの眼鏡をもっていたため、長時間にわたり外を眺めている事が出来た。窓際に座って景色を見ようと思う時は、サングラスを持参した方がよいと思う。この便の機内食サービスはオムレツとハンバーガーの２回である。勿論、飲み物は飲み放題であるが、サンフランシスコでの予定があるため我々のメンバーはノン・アルコールである。

予定どおり１４時５０分頃、サンフランシスコ空港に到着する。時計を３時間戻してワシントンＤＣとの時差を調整、１１時５０分として今日は３時間の得をする。研修期間中初めての雨天である。貸切バスでサンフランシスコの街を一望できるツイン・ピークスに登るが、サンフランシスコ名物？の霧で覆われ、下の方にかすかに住宅街が見える程度ある。

次のフィッシャー・マンズ・ワープに向かって市内を移動、サンフランシスコは坂の多い街として有名であるが、住宅地も丘陵地帯に並び、仙台市の八木山及北山付近の情景に似ているような気がする。バスは「ホモ街」を通過、ホモ街である表示の旗が電柱に連続して掲示してある。サンフランシスコ市民７５万人のうち２５万人がホモであり、アメリカ全土のホモが市民権を認められているサンフランシスコのここへ集まっている。２人か３人か忘れたがホモの市会議員も居るとの事である。(2000.11.21)

バスでの移動の間に天気は回復し青空の良い天気となる。フィッシャー・マンズ・ワープでバスを降り、朝市のように魚及び貝類の料理を売っている店が並んでいる所があり、ここでカニ、エビなどそれぞれが好きなものを買って立ち食いをしたが新鮮で美味しい。アルカトラズ島を背景にした記念写真など何枚か撮影する。ここで、アメリカへ来てから初めて、ジュースの自動販売機を見つけてコークを購入する。アメリカでは、ジュース、タバコなどの自動販売機は何処にも設置されておらず、代金をレジで払うの一般的である。自動販売機発見を得意になってガイドの人に話をすると、まったく設置していないわけでなく、ゲーム・センターなどにはあるとの事である。言われてみれば、私が買ったのもゲーム・センター内の自動販売機である。

次はゴールデン・ゲートの見学である。ナチュナル・カラーに染められたこのゴールデン・ゲートは世界で一番美しいと言われている橋だそうである。橋がきれいにみえる場所でバスを下車、橋と海を背景に記念写真を撮る。更にこの橋をバスで渡って、対岸の温泉こそないが町の雰囲気が伊豆の熱海に似ていて、芸術家が多く住んでいると言われるきれいな街、サウサ・リートを見学する。

ユニオン・スクエアのすぐ近くにあるクラウン・プラザ・ホテルへ１７時頃に到着する。これから１８時にホテルを出発して、中華レストランで公式プログラム「米国市民との交流会」である。私達の班はジル・ルビンさんという美人の女性で、アメリカの良いもの悪いもの、日本の良いもの悪いものなどについて語り合い、２時間弱の有意義な交流会である。中華料理の味は日本の中華料理店と同じである。

私達の班が担当の公式プログラム「ユニオン駅の視察」の議事録を東京支社の和賀さんより提出を受ける。昨夜、ワシントンＤＣのホテルで同室の高崎支社の堀川さんと２時までかかって作成したとの事である。大変ごくろうさまでした。